子どもが嘘をついた時、親子の信頼関係を築けチャンス
手を洗っていないのに、「手は洗った」と言ったり、おやつを食べたのに「食べてない」と言ったり。親から見ると「何故そんなバレバレな嘘を!?」と驚くことがありますよね。
嘘をつかれたときのショックや不安、そして対応など、悩まれている方も多いのではないでしょうか?
しかし、私は、子どもが嘘をついた時、親子の信頼関係を築ける絶好のチャンスだと考えています。
ここでは、子どもが嘘をつく心理や嘘をつくことで起こりうる問題、嘘を減らすための「対応策」をご紹介します。
子どもが嘘をついてしまう理由/年齢別の嘘
2歳から4歳頃
2歳〜4歳頃は、「空想や願望からつく嘘」が多いです。
こうだったらいいな!という気持ちから話しているだけで、現実と空想の区別がつきにくい幼児期にはありがちな嘘です。
この空想や願望からつく嘘は、成長と共になくなっていくので、心配しなくて大丈夫です。
3歳~5歳
3歳〜5歳頃は、叱られたくないから嘘をつくことが多いです。
3歳から5歳は、実際と違うということを認識しながら嘘をつくことができるようになります。その理由で最も多いのは「叱られたくない」という心理かと思います。
こういった自分を守るための嘘が多いす。
6歳〜
さらに小学校、思春期となってくると、「相手に心配をかけたくない」「自己のプライドを守りたい」「親の気を引きたい」など嘘をつく理由も複雑になり、その内容も巧妙になってきます。親の接し方が厳しいと嘘をつきやすくなるようです。
子どもが嘘をつくことで起こる怖い事
では、子どもが嘘を平気でつくようになると、何がとても怖いと思いますか?
私は、子どもが困ったとき正直に「助けて」と言えないことだと思います。
例えば、いじめの被害者や加害者になったしまった時、危険な目にあいそうになったとき、「親に心配かけたくないから」「親に怒られたくないから」という理由で、嘘をつかれてしまうと親は何もしてあげることができません。
そうならないためにも、子どもが嘘をついたとき、なんでも話せる対等な親子関係を築く必要があるのです。
親に出来ることは3つある
親にできることは3つあります。
① 親も嘘をつかない
② 頭ごなしに叱らず子どもの気持ちをしっかり受け止めよう
③ 嘘をつくとどんな結果になるのかを伝える
親のできること① 親も嘘をつかない
子どもに嘘はいけないよ。と言っているのに、自分自身は嘘をついていませんか?
「お菓子を買いたい」という子どもに「お金がないから買えないよ」と言ったり、疲れていたり、悲しいことがあっても、笑顔で平気なふりをしたり。
子どもは、私たちが思っているよりずっと親のことを見ています。
ママパパは嘘をついているのに、「嘘をついてはいけないよ」と言っていると、子どもは混乱してしまいます。
何故お菓子は買わないのか、ママ・パパは今どんな気持ちなのか正直にお子さんに話しましょう。
お金の事を話すきっかけにもなるし、人にはいろんな気持ちがあるんだと子どもが知るきっかけにもなるはずです。
例えば、
親のできること② 頭ごなしに叱らず子どもの気持ちをしっかり受け止める
まず一番に注意したいのは、頭ごなしに叱らないこと。理由も聞かずに「嘘つきは泥棒の始まり」「嘘をつくなんて最低だ」といった言葉で責め立てると、子どもは深く傷つき、それ以降、心を開いてくれなくなります。
たとえば、気を引きたくて嘘をついたことが判明した場合は、「そういうときは素直に『寂しいから〇〇〇を見て、話を聞いて』と言ってね」などと提案し、嘘をつく必要はないことを説明してあげましょう。
真実を言ってくれないときは?
このように伝えてあげましょう。
家ではどんな気持ちでも話していいんだ!そう思える環境があれば、子どもも自然と嘘が減ってくるはずです。
親のできること③ 嘘をつくとどんな結果になるのかを伝える
あなたは嘘をついて後悔したことはありますか?子どもの頃の話でも大丈夫です。
もし経験があるなら、その話を子どもにしてあげてください。
大好きなママパパの事。子どもは興味津々です。
なぜ嘘をついてしまったのか。そのときどんな気持ちになったのか。
その経験から自分自身が学んだことなど。きっとお子さん自身が考えるきっかけになるはずです。
私はこんな話をしました。
もし、話が思いつかない場合、イソップ物語の≪オオカミ少年≫の話をしてみるのもいいと思います。是非、主人公の少年の気持ちを親子で一緒に話し合ってみてください。
まとめ
嘘をついてしまった時の親の対応、いかがでしたでしょうか?
子どもが嘘をつくとき、不安や葛藤、罪悪感など様々な思いがあるはずです。
「嘘をついてはだめ」とただ叱るのではなく、「子どもの気持ちを理解してあげる」こと。そうすれば自ずと嘘をつく前に相談してくれたり、正直に話をしてくれるようになっていくでしょう。
大事なのは叱るのではなく、子どもの気持ちを理解すること
嘘は子どもの成長でもあります。
これから時間をかけて話し合い、是非何でも話あえる親子関係を築いていってくださいね。